アウトドアブランドHot Campシリーズを手がける早野研工は、岐阜県大垣市で金属加工を手掛けるどこにでもある町工場。普段は自動車・電車・新幹線・建設重機などの産業用部品を製造しています。今までは、頼まれたものを忠実に作ることが仕事。それ以外やったことがない町工場にとって、(創造して)創ることは未知の領域。まだない道を切り開く、大きな挑戦でした。
日の目を見ない商品は数知れず…。それでも諦めず、作品を作ってはモノづくりの魅力や面白さを伝える取り組みとして、地元のイベントや学生向けの企業展に出展。地元では“なんか面白いことをやっている会社”と認知されるようになりました。
前年に発表した「FireBase」がギフトショーでグランプリを獲得し、早野研工にも多くの人から注目をいただいたことで、社内全体がプレッシャーを感じる中、「+Base」は開発されました。
FireBaseの成功で、私たちに対する期待が高まっている。
だからこそその期待に応え、それを上回るものを世の中に提案しなければならない。
社内に漂う閉塞感を打破するためには、社内だけで完結させるのは難しいかもしれない。
アイデアはある。でも、それを形にするだけじゃなくもう一歩先の付加価値を提供したい。
そんなことを感じたからこそ、+Baseはプロダクトデザイナーさんと協力し、よりスタイリッシュなデザインを追求しました。
多機能であるが故に複雑になりがちな構造、かさばるオプションパーツを、できる限りシンプルにストレスなくできないか。鉄を薄くしたり穴を増やしすぎることなく、丈夫さそのままに軽量化できないか? もちろん、「HotCamp」のブランドアイデンティティである「家族」や「世代を超えてつかい続ける」というコンセプトはぶらすことなく、よりよいものをつくりたい。
そんな大きなチャレンジを経て+Baseは生まれました。
ただモノを作る…だけじゃない。
自分たちがこれをつかいたい。
これを持って外に出たい、
そう思える製品を
世の中に出したい。
早野研工のものづくりは、いつだってその原点に立ち返りつづけます。